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少頭数対策が必要な札幌の新馬戦
昨年以上にゆったりとしたスタートを切っていたディープインパクト産駒だが、5日に新潟でローザズカレッジ(牡、母ローザロバータ)、札幌でアドマイヤオウジャ(牡、母シーズオールエルティッシュ)が、ともに芝1800mで世代初の新馬勝ちを決めた。2歳戦スタートから2カ月で4勝目。ゆっくり仕上げた方がいいという方針が牧場、厩舎でも徹底されてきたようだ。
10年セレクトセール当歳で6600万円で取引されたアドマイヤオウジャ。上がり34秒6であっさりと差し切り、評判通りの強さを見せたが、前半1000mは1分7秒3というまるで調教のような超スローペースだった。その流れを何とか折り合ったのは素質の高さの証明だが、上がりだけのレースは脚元への負担も大きく、見ている側にとっても不完全燃焼さが残った。
だが5頭立てではスローになるのも仕方がない。札幌の新馬戦は4日(芝1500m)も1頭が取り消して4頭立て。新潟、小倉の新馬戦は多頭数なのに、2歳新馬のメーン舞台となるはずの札幌だけは、ギリギリ成立するレースが続きファンを失望させている。
原因は今年からの北海道開催の日数削減。例年は札幌・函館で計16開催32日間だったが、今年は26日間に短縮された。当日輸送ができる他のローカル場なら影響はないが、フェリーでの移動が必要な北海道開催は基本的には滞在競馬。期間が短くなることで、経費を考えて北海道滞在を見合わせる厩舎が多く、2歳馬に限らず在厩頭数が減少している。それでも2歳新馬戦の編成を例年通りに組んでいること、希望の多いダート短距離戦が少ないことが、少頭数の要因になっている。
札幌の2歳新馬戦は生産者の注目度も高く、その結果は次年の種付けなどにも深く関わっている。来年はスタンド改修のため休催となるが、再来年の新・札幌競馬場のスタートへ向けて、在厩頭数増加方策を立てる必要がありそうだ。
2012年08月10日
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