ふるさと定期便

早世が惜しまれる超良血馬アドマイヤグルーヴ

　15日にアドマイヤグルーヴ（牝12歳）が急死した。ジェンティルドンナの牝馬３冠が話題になっていた１週間で、スティルインラブが３冠を達成した年に、３冠すべてでアドマイヤグルーヴが１番人気だったことが話題になったばかりだった。

　また13日東京・白秋Ｓを産駒のアドマイヤセプターが快勝。デビュー前から大器と騒がれていた馬がＯＰ入りを果たし、アドマイヤグルーヴの繁殖牝馬としての能力がようやく証明された矢先の出来事だった。牝馬産駒には母娘４代Ｇ?制覇の期待がかかっているだけに、５頭（牝馬は３頭）だけしか産駒を残すことができなかったことは何とも残念だ。

　アドマイヤグルーヴ産駒は、デビューした３頭はいずれもＰＯＧで注目の的だった。その血統はもちろんだが、見栄えが素晴らしいベストルッキングホースで、伸びのある馬体という点ではエアグルーヴ産駒よりも評価が高い。気性面などの問題もあって、まだ重賞勝ち馬はいないが、アドマイヤテンバは現在準ＯＰ、アドマイヤトライも１勝ながら新馬勝ちをしており、決して悪い成績ではない。特に馬体が素晴らしかったアドマイヤセプターは札幌２歳Ｓ、フェアリーＳ各３着の成績があるのだから、ＰＯＧにも大きく貢献した。来春までには重賞勝ちを成し遂げてくれそうだ。

　母娘４代Ｇ?制覇という点では、現１歳の牝馬（父キングカメハメハ、栗東・友道厩舎予定）に期待がかかる。社台オーナーズで5000万円で募集され、すでに満口になっている。ノーザンファームでは「最も母に似ている」と評判になっており、均整の取れた馬体、豊富な筋肉量、かん性の鋭さに大物感がにじみ出ている。気は早いが、来年のＰＯＧでかなりの人気になることは間違いない。

2012年10月19日