ふるさと定期便

指名要素がふんだんにあった皐月賞の有力馬

　今回で現３歳世代について書くのは最後なので、皐月賞の有力馬を１年前にどのように評価していたか、反省をしながら今年のＰＯＧ指名に生かしたい。

　ロゴタイプは社台ファームで最も調教が進んでいた馬。３月の時点で「いますぐにでもデビューできる。目標は函館、札幌の両２歳Ｓ制覇」と東礼治郎調教主任が語った言葉が印象的で、最もＰＯＧ向きの一頭だった。だが、やはりローエングリン産駒に貴重な１枠を使う決断ができなかった。東主任の読みよりもはるかに大きな成長力を秘めていたことは、もちろん見抜けておらず、丈夫に全ての育成メニューをこなすことがいかに大切かを思い知らされた。

　健康さが大切という面ではエピファネイアも同様。もちろん血統的に大注目だったが、兄姉の体質の弱さが気になったし、シンボリクリスエス×サンデーサイレンス系牝馬の良血馬は、多数いる割に目立った活躍馬が少なかった。だが、牝系の体質の弱さを、丈夫さが取りえの父との交配で和らげるノーザンＦの作戦は見事に成功。切れ過ぎる牝馬とシンボリクリスエスの配合は“買い”なのだ。

　コディーノは血統、仕上がりとも文句なしだったが、馬房の関係でなかなか入厩できない藤沢和厩舎という点で慎重になったら、札幌デビューで連勝。古馬層が薄くなったタイミングもあったのかもしれないが、以前ほどは入厩難になっていない。今年の２歳世代も有力馬が多いだけに「藤沢和厩舎＝遅い」という考えは見直した方がいい。

　カミノタサハラも注目血統で馬体も素晴らしかった。全兄も走っていて三拍子そろっていたのだが、全兄２頭はＰＯＧ期間中に重賞を勝っていなかった。「ディープ産駒なら確実に重賞を」というぜい沢な欲求が指名を控えさせた。

　以上が反省点。悔しいので…皐月賞は全く注目していなかったミヤジタイガを推したい。

2013年04月12日