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北海道牧場紀行

ビッグレッドファーム編?Part??

 亡き後も、サンデーサイレンスの影響力はすさまじい。有馬記念でも人気薄のマツリダゴッホが優勝しただけでなく、3着にはダイワメジャーが入着。2着にもアグネスタキオン産駒のダイワスカーレットが入り、サンデーサイレンス系だけで上位独占を果たした。

 今年も13年連続でリーディングサイアーの座に就き、ブルードメアサイアーにも2年連続で輝いた。しかもサンデーサイレンス系の種牡馬たちも、日本競馬のサイアーラインを書き換える勢いで勢力図を広げつつある。

 現在、G?レースを勝利した産駒たちはほぼすべてスタッドインしており、生産界の需要も大きい。その中でもビッグレッドファームとブリーダーズスタリオンステーションで交互にけい養されているアドマイヤマックスも、要注目のサンデーサイレンス系種牡馬と言える。

 近親にはマイルG?で2勝を挙げたラインクラフトの名前もあるように、母系から遺伝された優れたスピード能力で高松宮記念を優勝。初年度から84頭の繁殖牝馬を集めたように、種牡馬としても上々のスタートを切った。

 初年度産駒の中でも血統的に注目を集めているのが、今回紹介するサクセスストレインの07(牡、父アドマイヤマックス、4月14日生まれ)である。

 「母系をさかのぼれば凱旋門賞を制した名牝サンサンの名前もありますし、近親にもネイティブハートがいます。何よりもサクセスストレイン自身が重賞を勝っているのが心強いですよね」とビッグレッドファームの蛯名マネジャーは、期待を込めた目で馬の方を見やる。

 その言葉を聞いたわけではないのだろうが、集団の先頭に立ち、ほかの馬をグングンと引き離していった。アドマイヤマックス産駒と、サクセスストレインの07には今から注目しておいた方がいいだろう。

2008年01月12日