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北海道牧場紀行

種牡馬展示会?優駿スタリオンステーション編?

 今年、日高地区の各スタリオンで行われた種牡馬展示会で、最もバラエティーに富んでいたと思うのが、新冠・優駿スタリオンステーションだった。

 父Storm Cat×母シーキングザパールのシーキングザダイヤと、父サンデーサイレンス×母エアグルーヴのサムライハートは、まさに種牡馬として生まれてきたような超良血馬。ファスリエフはヌレエフ産駒で、欧州の最優秀2歳牡馬に輝いた名馬。フォーティナイナー産駒のクーリンガーは先日まで現役を続け、ダート重賞で5勝の成績を残している。新入厩馬にはディープインパクトの全弟となるオンファイアと、菊花賞をレコード勝ちしたソングオブウインドの姿もある。

 血統、話題性ともにそろった新種牡馬、新入厩馬だが、中でも注目はファスリエフだろう。自身の成績からしても2歳戦向きであることは明らかだが、アイルランドでのけい養時には初年度産駒の勝ち上がり頭数で世界記録を樹立。日本でも外国産馬となるコンゴウダイオーが2歳戦から勝ち上がり、安定した活躍を続けている。

 超良血2頭への期待も大きい。シーキングザダイヤはG?で9回2着となっているが、勝ち切れなかったというよりも、レベルの高い舞台で、常に安定した成績を残してきたことを評価すべきだろう。

 オンファイアは牧場での育成時から能力を高く評価されており、故障さえなければG?馬となっていた可能性もある。

 牝馬2冠馬のカワカミプリンセスや、短距離戦線で快進撃を続けているローレルゲレイロを送り出した、キングヘイローの存在が目立たなくなってしまうほどの多彩なラインアップ。今シーズンの種付け総数の発表が、今から楽しみになってくる。

2008年03月08日