馬三郎25時

新たな観点で競馬を見られるようになった寄り道

　２日火曜の夜、自宅でダウンタウン司会の『リンカーン』を横になって鑑賞、筋肉留学を終えた中山きんに君の○×ルーレットや芸能界のドン・和田アキ子の訪問に四苦八苦する松本の姿に爆笑していた。
　番組も終盤を迎えいよいよクライマックスという合間のＣＭ中、何気なくチャンネルを変えるとＮＨＫで『プロフェッショナル・仕事の流儀』という番組で、美浦の藤澤和雄調教師が出演していた。内容はこれまで数々の栄誉を手にしながらも、競走馬の育成に苦悩し続ける彼の毎日に迫ったもの。その中で特に印象深かったのが、競走馬を育てていく上でメンタル面を非常に重視するという師の言動だった。
　近代の充実した施設を駆使すれば、フィジカル面である一定のレベルに仕上げることは容易。だが、メンタル面で本当に強い馬をつくるには、折れない忍耐、新しいことに挑戦する勇気、向上心が必要だと熱弁する姿が印象的だった。
　おかげですっかり『リンカーン』のエンディングを見逃してしまったが、これまでになかった観点で競馬を見られるようになったこの数分の寄り道は、今後の自分にとって大きな糧となるに違いない。
（栗東時計班・下殿剛史）

2007年10月04日