馬三郎25時

武山修司

一流ジョッキーは記憶力も一流

　10月６、７、８の３日間競馬が終わり、まずは一安心。今週は２場開催の上に出走予定頭数も少なかった分、普段よりも少し仕事が楽だった。
　調教スタンドでまったりしていると、８日の新馬戦を勝ったマロンティアラに騎乗していた的場を発見。普段から懇意にしているだけに「単勝22倍もついているじゃねえか。何でオレに教えないんだよ！」と軽くいじったら、「ちゃんと言いましたよ。でも『あっそ』で終わってしまったじゃないですか。本当に覚えてないんですかぁ？」と逆取材。「あ?う?……一切記憶にございません」と防戦一方の国会答弁みたいになってしまった。
　筆者と同い年だが、抜群の記憶力の持ち主が蛯名だ。週末のデイリースポーツで『正義は勝つ』のコラムで協力してもらっているが、何年も前に騎乗した馬の特徴を鮮明に覚えているだけでなく、他馬のレース内容まで頭の中に入っている。自分の騎乗馬がどれぐらいの脚を使えるか、相手がどれほど強いかを見極め、仕掛けのタイミングを計る。それを熟知しているからこそ、一流ジョッキーとしての地位を確保し、何年も継続できているのだろう。
　週末から?うっかりアシスト大豆セリン?を飲み、ＤＳの?脳トレ?を始めた。先輩を平然と愚弄（ぐろう）するメタボＳ田に「あのおっさんも終わったな。ボケが入ったよ」と馬鹿にされないために、日々精進していきたい。
（美浦想定班・武山修司）

2007年10月14日