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馬三郎25時

菊花賞残し、松元省厩舎無念の解散

 僚紙・馬三郎に在籍していたころ、私は「想定班」と呼ばれる、厩舎回り取材を担当していた。栗東トレセンに百以上ある厩舎を8人のスタッフで割り、当週のレースに使う馬のコメントをすべて取る仕事だ。私の担当は坂路調教を主体とする厩舎。石坂、加藤敬、佐山、新川、谷、長浜、増本、松元茂、松元省、安田伊…これらの人たちは、そこそこ“松ちゃん”の顔と名前を知ってくれている。約8年間お世話になった。
 先日、ショッキングなニュースが飛び込んできた。“松元省師、2月で勇退”の一報だ。そのようなムードがあるのは薄々、感じてはいた。だが、定年までまだ2年もあるだけに、まさか今の時期に解散するとは思いもしなかった。
 過去にも厩舎が解散するシーンには何度か立ち会った。駆け出しのころに吉永猛、小林稔厩舎が解散。少し仕事に慣れてきたころには、渡辺厩舎が長い歴史に幕を下ろした。だが今回はちょっと違う。私にとって、スタッフ全員に良くしてもらった厩舎の解散は初めての経験となるからだ。
 春にはトレセン近くの公園で花見大会。その二次会は、今は亡き長崎厩務員宅で行われ、大勢の人が集まり、夜遅くまで笑顔が絶えなかった。勝ち祝いにもよく誘ってもらった。当時の自分は、スタッフとともに喜怒哀楽を分かち合った。仕事が変わったことで、最近は少し距離を置いたところから厩舎を見ていたが…突然の“解散”の二文字はただただ残念でならない。
 トウカイテイオーが皐月賞とダービーを制し、スティルインラブが牝馬3冠を制覇。3歳クラシック完全制覇は、今週の菊花賞を残すのみだった。スタッフの無念さを察すると少し胸が痛む。例年とは違った意味で、忘れられない菊花賞となりそうだ。(関西デイリー・松浦孝司)

2007年10月16日