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馬三郎25時

馬券を売る人と買う人…両者が満足できる紙面は?

 9月の中山・阪神開催から、成績欄の横に全場・全レースの1着馬コメントを掲載するようになった。今や競馬情報で、実際に騎乗した騎手の話などは必要不可欠だから、新馬戦や重賞に限らずこうした素早い“生コメント”は読者のニーズも高いと聞く。現場での仕事量は増えた半面、なかなかいい企画ではないかと筆者自身も思っていた。

 だが先日、美浦での取材中に思わぬ意見が舞い込んできた。「デイリーの成績欄、あれ見にくくなったなあ」。現在もピンクカメオやマツリダゴッホといった活躍馬を管理する国枝調教師である。以前から、厩舎ではデイリーを宅配で取っていただいていることは師から聞いて知っていた。「騎手コメントが載ったから(成績の部分が小さくなった)でしょうか?」と返すと、「らくらくホンってあるだろ。あれだよ、あれ。最近は俺も目がしんどくてなあ」とニヤニヤ。「らくらく―」とはNTTドコモが開発した、機能を基本的なものに絞り、文字やボタンを大きくした高齢者層向けの携帯電話機のこと。52歳ではつらつとした師が口にすると違和感すら覚えたが、要するに今の紙面は文字や数字が細かくなって見づらいという。

 なるほど。確かに年配の読者層にはよりち密な情報よりも、一定の見やすさが求められるのは当然だろう。どんなに内容が面白くても“読む”以前に“見にくい”のでは話にならない。早速デスクに報告しようと思ったら、ん?待てよ…。
 国枝師はいわゆる関係者=インサイダーだから、そもそも騎手コメントなんて必要ないではないか。紙面に載っていても師自身が“見たい、読みたい”部分を押しやるのであれば、それは邪魔なだけ。そもそも必要とする情報の種類、内容が、関係者と一般読者で違うのはある意味当たり前で、大別すれば馬券を売る人と買う人なのである。

 両者が満足できる紙面―。これができたらいいのだが。

(関東デイリー・立川敬太)

2007年11月06日