馬三郎25時

弥永明郎（やなが・あきお）

新設されたポリトラックコースは時計の取り方が困難！？

　美浦トレセンの南コースに今週、第５のコースが新設された。通称『ポリトラック』。これで南馬場はＡ、Ｄコースの砂に始まり、芝、ウッドチップ。そしてポリＴとバラエティ豊かなコース布陣と相成った。

　これまでは追い切りの６?７割をチップコースで占めていたが、どの厩舎もポリＴには興味を示しており、いずれはポリＴでの追い切り全盛の時期が来るのではないかと思っている。晴雨兼用で、馬への負担が軽減されるとのこと。メンテナンス面に関しても、他のコースと比べるとかなりのお安さとＪＲＡ。１粒で２?３度も美味しいのだ。

　さて、問題はこのポリＴでの調教タイムの取り方（人員面を含めて）だ。新コースといっても、従来の芝コースを半分頂いたもので、狭いコース形態となっている。そして、時計を計る上で重要なハロン棒（ゴールから２００ｍ間隔に立っている棒）が、設置に間に合わず立っていない状況。ただ、これが立ったからといってもスタンドから見て、芝コースに入っているのか、ポリＴでの追い切りなのか、見極めること自体が困難だ。

　正確な調教タイムを読者に提供することがこの仕事の基本ではあるが、この点が解消されない限り、正確無比な数字が提供できるかどうか、まだ自信が持てないという現状である。
（美浦時計班・弥永明郎）

2007年11月07日