馬三郎25時

佐野裕樹

根気こそ最大の愛情なのかも…犬も馬も人間も『しつけ』は大事

　実家で犬を５匹飼っている（ちなみに猫も５匹）。佐野家はプチムツゴロウ王国だ。その中の１頭、ミニチュアブルテリアの『ロック』は、ちょっとした事情で２年ほど一緒に暮らしたことがある。

　とにかくやんちゃだった。枕を破かれて、部屋中そば殻だらけにされたし、ベルトを食べられてしまったこともあった。何よりも困ったのが、他人が触ろうとすると?戦闘モード?に入ってしまうこと。威嚇すること、かむことはいけないことだと厳しくしかった。もちろん、『ロック』のためにだ。

　「人と共存する動物に行うしつけとは、お互いが安全に暮らすために必要不可欠なもの」と話してくれたのは勢司師。そして「しつけで一番大事なのは根気。うちのシャコーアデルはリーダーシップが強く、人間の言うことを聞こうとしない。こういう場合はき然とした態度で、人間がリーダーだと教え込まなければならない。競馬でジョッキーの指示を無視することがあったら大変だからね」とほほんだ。

　毎週、閉門ギリギリまで居残り、シャコーアデルを見届ける勢司師。その根気こそが、最大の愛情なのかもしれない。

　厳しくしつけた『ロック』は今、近所の幼稚園で人気者になっているそうだ。　　

（美浦時計班・佐野裕樹）


2007年11月09日