馬三郎25時

安里真一

熊沢騎手のガッツ＆回復力に驚がく！復帰を楽しみに待ちたい

　９月22日の障害競走で落馬負傷した熊沢騎手。診断は「左鎖骨骨幹部骨折、左第１、３、４ろっ骨骨折、第４、第５胸つい骨折」と合計６個所の骨折。新たに頸椎（けいつい）にもヒビが入っていることが判明。『手負いの熊、冬眠に入る』などと冗談を言っている場合ではなかったようだ。

　「胸つい骨折の１個所が粉々になっていて、神経に障っていないのが奇跡的なぐらいだったとか。もしかしたら半身不随になっていた…と思うとゾッとするよね。その個所が固まるまで最低でも２カ月は寝たきり状態。さすがに半年以上はかかるかな。まぁ今回はゆっくり治療に専念しますよ」

　ろっ骨１本の骨折なら「歩くと痛いけど馬に乗れば平気」といかにもホースマン的な発言をする彼だが、さすがに今回は観念しているみたい。病院のベッドで横たわるその姿は実に痛々しかった。

　しかし、先日久しぶりにお見舞いに行くと、入院して１カ月ちょっとなのに、なんとシャキシャキと歩いているではないか！

　「下半身は問題ないから、ウォーキングなどの運動を午前と午後の２時間ずつ、徐々に始めています。来週には退院して、完全に骨が固まるのを待ってからリハビリ専門の施設に行く予定です」

　完全復活にはもう少し時間がかかりそうだが、思ったよりも復帰は早そうな気配。ガッツあふれる騎乗を楽しみに待ちたい。

（栗東想定班・安里真一）

2007年11月17日