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馬三郎25時

サラブレッドも私も『食べ物』は重要!?

 数あるギャンブルの中で競馬だけに強くひかれるのは、主役がサラブレッドという生き物だから。その感覚は競馬を始めた当時から、今も変わらず自分の中にあります。

 生き物を相手にしていることの楽しさや難しさ。これは取材や予想の中でよく感じることです。最近ある調教助手の人から、こんな話を聞きました。春のクラシックを目指していた1頭の牝馬。能力があることはわかっていたのですが食いが細く、デビュー時460キロ台だった馬体がオークス前には420?台に。結局クラシック出走の夢ははかないませんでした。

 夏場を休養にあてたその牝馬は大幅な馬体増で秋初戦を迎え、敗れはしたものの内容のある競馬を見せてくれました。馬体増の立役者はカイバ。牡馬に比べ食べ物をかみ砕くアゴの力が弱い牝馬や、牡馬でも食いの細い若馬などは、カイバが硬かったりすると食べる意欲をなくし、残してしまうことがよくあるようです。

 そこで登場したのがすりつぶされたカイバでした。ある牧場で使っているものを分けてもらい食べさせたところ、カイバおけは空っぽに。食べる分、しっかり調教ができ、そして筋肉が付く。すべてがいい方向に循環するようになりました。その厩舎は今年、2歳馬が好調。食いの細い他の馬にもそのカイバを食べさせているそうです。人間のちょっとした工夫が競走馬の運命を変える。「気を引き締めないとな」。その言葉が胸に響きました。

 ご飯を食べているかどうかを質問するなんて、競馬記者って面白い仕事だと思います。「食べ過ぎじゃない?」と毎日のように言われる私も、ちょっと変だとは思いますが…。

(関東デイリー・竹下かおり)

2007年11月20日