馬三郎25時

出てこい！競馬界のダルビッシュ！！

　残り２週あるとはいえ、リーディングジョッキーは武豊に決まりそうだ。一時は危ぶまれた定位置も、並んでからは抜かせなかった。年間２００勝を目標に掲げるジョッキーだけに不本意な数字だろうが、毎年のことながらレース後に?さすが武豊?と関心する回数は抜けて多かった。
　上位は常連が占める。そんな勢力図に変化がほしい。上位を脅かす若手の台頭を望む。?出てこい！競馬界のダルビッシュ。注目しているのは西では川田（リーディング16位）と藤岡佑（18位）。東なら吉田隼（11位）と津村（28位）だ。
　川田はスプリンターズＳで２着。９月のセントウルＳが今年の初重賞勝ちだったことに、「遅いよね。まだまだ下手です」と自分の技術を責めたが、とにかく追える。「今年は多くのＧ?に乗せてもらった」と振り返るように、Ｇ?騎乗14回は関係者から信頼されている証拠だ。
　藤岡佑も判断力に優れている。マイルＣＳに阪神ＪＦとＧ?２着。きん差に泣いた。「みんな、?２着が好きだね??って。苦笑いで答えたけど、そんなん好きなワケないやろ！（笑）」と悔しさを爆発させる。「やはり目立つレースでアピールしたい。来年はＧ?を」と熱く話す。現在重賞５勝、今週の阪神Ｃにも注目したい。
　武豊が若手の注目株として挙げるのが吉田隼。年始に聞いたとき、「吉田隼は伸びてくると思う。熱心に質問してくるし、レースも上手」と評価していたが、その通り。現時点で11位だからトップテン入りも射程圏にある。
　津村は先日通算１００勝を達成。技術を思えば遅い達成だが、フリーに転向してからいい馬が集まるようになったし、長いリーチを生かした騎乗が目につく。今年の夏、ススキノの街をともにしたが、イケメンの好青年。「まだまだです」と言っていたが、関西の厩舎から依頼の多いことが評価されている証拠だろう。
　４人だけじゃない。短期免許で来日する外国人ジョッキーや地方ジョッキーなどがいて、若手の活躍の場は少なくなっているが、そのチャンスを生かして欲しい。ケガのないように。そして、来年も馬券には伸び盛りの若手を是非とも加えたい。（関西デイリー・井上達也）

2007年12月11日