馬三郎25時

浜口和也

最も注目度の高いレースだからこそ、大波乱を期待！

　今年の中央競馬もいよいよ最終日。この１年を振り返ると、馬インフルエンザ騒動や64年ぶりの牝馬による日本ダービー制覇など、「陰と陽」ではあるが大きな話題には事欠かなかった。いずれにせよ、競馬について改めて深く考えさせられた中身の濃い１年だったように思える。

　さて本日の有馬記念だが、昨年はディープインパクトというビッグスターが注目を一身に集めていたが、今年は伏兵も多く、ひと筋縄ではいかないメンバー。昨年ほどの話題性はないが、個人的にはそんな有馬記念が好きだ。ヒーローが期待通りに勝つのもいいが、もうひとつの魅力として『ギャンブル性』がある。きれいな言葉にすれば『無限の可能性』とでも言うべきか…。

　91年の有馬記念を制したダイユウサクはブービー人気。単勝は１３７・９倍だった。当時は３連単が売っていなかったが、今ならどんな配当になっていたかと思うと非常に興味深い。かなり衝撃的なレースだったので、世間的には「宝くじより現実的な大もうけの可能性」を示したように思える。決して実力通りには決まらない…それもまた、競馬の魅力のひとつだ。

　競馬人気の低迷がささやかれる昨今。競馬の世界に身を置く人間としてはあまりにも悲しいし、危機感もかなりある。世間に最も競馬が注目される日だからこそ、心のどこかで?大波乱?を期待してしまうのです。みなさん、夢のある馬券を買いましょう！
（栗東時計班・浜口和也）

2007年12月22日