馬三郎25時

弥永明郎（やなが・あきお）

少し寂しかった、今年のＪＲＡ賞の授与式

　１月28日、赤坂グランドプリンスホテルで２００７年ＪＲＡ賞の授与式が行われた。年度代表馬にはご存じの通りアドマイヤムーンが輝いたが、さて、誰が受賞式に表れるのか、みんな注目していた。

　その前日、中山競馬場で前オーナーである近藤利一氏とランチを伴にした。当然、授与式に出向くものだと思っていたら、答えはノー。ＪＣは別としても、ドバイと宝塚記念のＶを考えると受賞の資格は十分あると思う。もちろんＪＲＡからも打診はあったらしい。でも、総合的に判断して辞退を申し入れたという。その壇上でも、何というか、インタビュアーも気を遣って聞いていたし、答える方のダーレージャパン、松田調教師も奥歯に物が挟まったような感じに聞こえたのは、私だけではないはず。

　例年なら馬主や関係者の感激度がわれわれにも伝わってきて、まるでアカデミー賞ばりのジョークも交えるセリフも楽しみひとつだったが、今年に限っては少し趣向が違ったようだ。

（美浦時計班・弥永明郎）

2008年01月30日