馬三郎25時

森元要輔

気になるポリトラックの状態悪化

　去年の11月に導入されて以来、厩舎関係者から大いに重宝されているニューポリトラックコース。一時は水曜日の追い切り頭数が４００頭を越え、完全に南馬場の主役となった。そのためこのままニューポリトラックコースの一極集中が続くかに思われていたが、ここに来てある変化が見られている。それはウッドへの回帰だ。

　理由としては、気温の上昇に伴い、ウッドのコンディションが上向いてきたことが挙げられるが、それとは別に「ニューポリトラックコースの状態の悪化」がある。今までニューポリトラックコースをメインに追い切りをかけてきたある調教師は証言する。
「馬場の上部は問題ないのだが、今まで多くの馬が利用してきたことにより、下の部分がだいぶ踏み固められて、かなり硬い馬場になってきている。今後はウッドでの追い切りを再開する可能性も十分あるね」と表情を曇らせた。最近では上記と同様の意見が多く耳に入るようになっており、実際ウッドコースに追い切りを切り替える厩舎も目立っている。どうやらニューポリトラックコースに異変が起こっているのは間違いないようだ。

　ニューポリトラックコースには、全天候に対応できるなど利点が多いのは事実。ニューポリトラックコースでなければいい調整ができないという馬も数多く存在する。今後メンテナンス面などを見直して、いい状態に戻ることを期待したい。

（美浦時計班・森元要輔）

2008年03月02日