馬三郎25時

工藤修

『穴馬演出者』高橋厩務員の担当馬に注目！

　ＪＣを皮切りに昨年末から大変喜ばしい?ツキ?の波が続いていた。中にはマークミスをしたために当たったレースもあり、突如バクチの神様が降臨したのかと錯覚してしまうほどだったが、２月の雪順延からパタッと止まってしまった。

　いつまでも続くわけがないのは分かっていたが、それから約１カ月、その反動が出たのか全く当たりを引けていない。それより何より、「これを狙いたい」という馬が出てこないこと自体、絶不調とも言えるだろう。

　そんな中、取材の合間にトレセンでそばを食べていると、「どうだい、馬券の方は絶好調かい？」と沢厩舎の高橋厩務員が声をかけてきた。あいさつをした後、「その逆で何を買っても当たりませんよ」と返答すると、「じゃあ、俺の馬も取れなかったんだな」と言われた。

　そういえば、高橋さんは１日の中山５Ｒで２着に逃げ粘ったミュージカルボーイ（単勝71・４倍、11番人気）を担当していた。ケイコでの良さを考えると納得しない結果が続いていたようだが、今回で同馬の好走条件がつかめたようだ。

　つくづく感心させられたのは、高橋さんの担当馬はふた昔前のゴステロ（85年京王杯ＳＣ２着、９番人気）でも分かるように、人気薄で頑張るケースが多いことだ。影の穴馬演出者として、その職人気質の仕事ぶりは健在。本当に見事なものだ。

（美浦想定班・工藤　修）

2008年03月14日