馬三郎25時

森田真司

ドバイと松田博師はスケールがでかい！

　先日、世界最高賞金レース・ドバイワールドカップが行われた。今年は日本から４頭参戦したが、ドバイデューティフリーに出走したウオッカの４着が最高。世界の壁の厚さを見せつけられる結果となった。
　
　ただ、ウオッカの場合は力を出し切っての競馬で、納得のいく敗戦だった。それに引き替え、同じレースに出走したアドマイヤオーラは内々で馬群をさばけずに９着と不完全燃焼。大一番だっただけに、松田博師もさぞかし落胆しているだろうなと思いきや、

　「あれが世界の競馬。簡単に道をあけてくれるはずがない」

　と全く気にしていない様子。さすが、世界を知る男は器がデカい。

　ちなみに、松田博師はドバイには何回足を運んでもいいらしい。宗教の関係で娯楽施設どころかバーさえもない街である。競馬に出走することが前提だろうが、それしてもなぜだろう？

　「分からんやろな。毎年毎年、街が大きくなっていくすごさ。去年とは別の街になっていたからな。迷いそうになったわ。ワッハッハ」

　と、いうのが理由らしい。

　昔、自分で街をつくっていくゲームをやったことがあるが、ちょうどそんな感覚なのかもしれない。自分もハマッていたし、確かにワクワクした。「よーし、競馬でお金ためるぞ！」と言うと師がひと言。「そんなこと言ってると一生無理やな…」。　　

（栗東想定班・森田真司）

2008年04月05日