馬三郎25時

安里真一

休日でも思いっきり羽を伸ばせない？厩舎関係者

　先日、休暇を利用して北陸にあるレジャー施設へ家族旅行に行ったときのこと。チェックインを済ませて廊下を歩いていると、前方から１組の家族が…。その父親は、どこかで見たことのある顔だった。「世界には同じ顔を持つ人間が３人いる」という話を聞いたことがあるが、近づけば近づくほどよく似ている。ん？やはり、よく知る競馬関係者ではないか。

　「こ、こ、こっちに、う、う、馬主さんがいるもんだから、あいさつをしてそのついでに…。そう、こっちに馬主さんがいて、あいさつを…。ホント、こっちに馬主さんがいるから…」と完全にテンパッていた。

　もちろん、その関係者も休日を利用して来ていたのだが、厩舎関係者は「生き物相手なので、休日はあってないようなもの」という意識が強く、留守を預けてきたスタッフのことを思うと、あまり知られたくなかったのかもしれない。

　休日だからといって、思いっきり羽を伸ばせない特殊な職業。こんなところでも、厩舎関係者は苦労しているようである。

（栗東想定班・安里真一）

2008年04月09日