馬三郎25時

弥永明郎（やなが・あきお）

せめて外れ馬券を５％バックしてくれれば…

　夏の福島開幕週の21日、土曜８Ｒで１番人気のキルシュブリューテに騎乗していた後藤がスタート直後に落馬した。次の９Ｒでは、後藤から乗り変わった柴田善（ヘイアンレジェンド）も落ちた。後藤は芝だったが、柴田善はダート。２人ともゲートは上手な騎手なのに…。

　あと、５Ｒではアイディリックがスタート直後につまずき、馬の顔面が地面に直撃した。鞍上は内田博。馬の首が前に伸び切った状態だっただけに、普通の騎手なら前に転がってしかりだが…。以前、体操をやっていたのでバランス感覚に長けていることを証明した。

　ダート戦でアクシデントに見舞われたヘイアンレジェンド、アイディリックはともに２番枠。ダートはレースごとにハロー車で馬場をならすが、「レースが行われるにつれて次第に内に砂が集まり、滑りやすくなるのではないか」という意見が多い。

　毎年、この種の事件？が起きる。落ちた当人も痛いが、馬券をしこたま買っている当方（推奨側）は「何とか半額でも返せ！」と怒鳴りたくなる。出遅れ、レース中の危険、そして極めつけは、決勝審判の裁決。ファンには一切、落ち度はない。不確定要素が多過ぎる勝負ごとで、テラ戦が25％。このあまりにも主催者有利な『バクチ』でも、ン十年もドップリつかり切っている自分は何なんだろう。

　今年から始まった払い戻し５％上乗せ（ＪＲＡプレミアム）。的中者ですら、その配当に恩恵を感じている人はほとんどいない。それだったら、せめて外れ馬券を５％バックしてくれれば、ゴミも減るし気分も晴れるのだが…。皆さんも、すべてを飲み込んで馬券を買いましょう。

（美浦時計班・弥永明郎）

2008年06月29日