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馬三郎25時

昆厩舎ブレークの陰に地道な下地

 上半期G?を振り返ると反省ばかり。だが公私に渡りお世話になっている厩舎の活躍は馬券を?取った、取られた?の枠を超えて素直に喜ぶことができた。

 ダービートレーナーとなった昆師とは開業した00年からの付き合い。当時、担当していた伊藤修厩舎の解散によって、新たに担当した厩舎だった。スタイルは当時からほとんど変わらない。浦河の馬産地を大切に、そしてなるべくジョッキーを固定する姿勢が特徴的だった。「攻めもレースも乗ってほしい。コロコロとジョッキーを代えるのは好きじゃない」。人とのつながりを大事にする姿勢は今も同じだ。海外競馬に詳しく、血統通。馬具について細かく教えてもらったり、凱旋門賞取材の際にもいろいろアドバイスを受けた。

 「サンデーサイレンスがいなくなってからが勝負。高額な馬に無条件で飛びつかずに、いかに馬を目で見てきたか。それが試される」。かつて熱っぽく語ってくれたそんな言葉も、G?を勝った今だからうなずくことができる。以前、武豊Jから「ほかの産駒にもサンデーの切れを求めてしまうけど、やっぱりかなわない。改めて偉大だったと感じる」とSS産駒の存在について聞いたことがある。大種牡馬を失ってからの日本競馬は流れが変わった。SSの影を追い求めていては結果は出ない。

 SS産駒は5歳馬が最後。実際、昨年は4歳馬ローレルゲレイロがNHKマイルC2着。そして、今年は開業初の重賞制覇をプレゼントした。今年はディープスカイがNHKマイルCにダービーとG?を2勝。8年間重賞を勝てなかった厩舎が大ブレークした。地道に下地をつくったからこそ、栄光をつかんだ。「努める者は、いつか恵まれる」―。日本人女性初のオリンピックメダリストに輝いた人見絹枝の言葉を思い出した。

(関西デイリー・井上達也)

2008年07月01日