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コラム

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馬三郎25時

吉家誠

これが競馬場だったら“奇跡”は起こったのだろうか?

 「うわぁ?ウチ、財布落としてんけど。しかも携帯もないし、最悪やぁ」…汗、靴、タオル、ペットボトルが飛び交う“夏フェス”で友達が財布と携帯を落としてしまった。すぐに落とし物コーナーへ行き、「シルバーの携帯とオレンジ色の財布が届いてませんか?」と聞いたが、だるそうに「届いてません!」と無愛想な受付の子に冷たくあしらわれてしまった。

 暴れていた場所に戻りガムシャラに探していると、近くにいた関係ない人が一緒に探してくれたり、周りの人に聞いてくれたりと、少し温かい気持ちになったものの、結局2つとも見つからなかった。あきらめて帰ろうとしたが、“奇跡”を信じてもう1度、落とし物コーナーへ。

 今度の受付の子は、親切さが顔からにじみ出ているような女の子だったので、期待して聞こうとすると、横から茶髪の若い男の子が勢いよく突っ込んできて「すいません!財布拾ったんですけど、夏フェスを嫌な思い出にしてほしくないんで、走って持ってきました」…まさに“奇跡”だった。さらにピンク色の髪をした女の子が「せっかく楽しい思い出やのに、嫌な思い出にしてほしくないんで急いで持ってきました」とシルバーの携帯を持ってきた。

 2人はともに言っていたのは「嫌な思い出にしてほしくない」…。シルバー、オレンジ、茶、ピンク…まるで夏の青空に虹が架かったみたいで清々しかった。「音楽好きに悪い人はいない」と改めて実感したのと同時に「これが競馬場だったら…」とつい考え込んでしまった。

(編集部・吉家 誠)

2008年07月28日

著者紹介

吉家誠

吉家誠

1978年9月19日、香川県出身。編集部。馬券は誰に何と言われようが好きな馬を追い続けて買う。もし外れたら騎手のせいにするか、ライヴに行って暴れて忘れるという超プラス思考。得意技は敗北の記憶をすぐ消せること。