馬三郎25時

藤田浩貴

大先輩アドマイヤジュピタに続く活躍を

　先日、凱旋門賞を目指していたアドマイヤジュピタの回避が発表された。挫石で順調さを欠き、調整が遅れていただけに当然と言えば当然の決断かもしれないが、楽しみにしていたので非常に残念なニュースだった。

　担当でもあるのですぐに厩舎へ向かうと、杉村助手は「先のある馬なので、満足のいく状態でなければ無理をする必要はないんじゃないかな。ジュピタにしても、厩舎にしても、天皇賞・春が初めてのＧ?勝ち。もう少し、国内で実績や経験を積んでからでもいいんじゃないかな」と冷静に語ってくれた。すでに気持ちを切り替えている様子。今年は国内に専念するが、来年のドバイや欧州遠征を期待したい。

　だが、うれしいニュースもあった。杉村助手が大きな期待を寄せるプロスアンドコンズが、２戦目できっちり勝ち上がったのだ。すでに放牧へ出ており、年末のラジオＮＩＫＫＥＩ杯２歳Ｓを目標にローテを組むようだ。デビュー前に「乗り方や調教の仕方ではマイラーになる可能性があるけど、クラシックを意識しているから、ゆったりした距離、コースを使って慣らしていく」と言っていた逸材。ここまでは順調に競馬を教えることもできているし、秋にはひと回り大きくなった姿で戻ってきてほしいものだ。

　着実にステップアップを遂げる友道厩舎。これからも目が離せない。

（栗東想定班・藤田浩貴）

2008年08月23日