馬三郎25時

佐野裕樹

関東馬の新たなＧ?調整法になるかも

　秋華賞を制したブラックエンブレムが21日に美浦へ帰厩した。「オーナーとの相談になりなすが、エリザベス女王杯を回避して休ませることも考えてます。ヴィクトリアマイルもありますからね」と小島茂師。早くもＧ?トレーナーの仲間入りを果たしたその横顔は、いつも以上にりりしく見えた。

　実はここだけの話、ブラックエンブレムには相当な自信があったようだ。あまり深いことは書けないが、「不安は弥永さんが本命にすることだけ…」なんて、冗談とも本気とも？とれる話をしていたのが今でも印象に残っている。プロヴィナージュの出走には自身のブログに非難の書き込みが殺到して悩んだそうだが、終わってみれば堂々の銅メダル。レース後はほとんどがお祝いの書き込みに変わって、「本当にうれしかった」と笑みを浮かべた。

　小島茂師は２頭の好走要因に『栗東滞在効果』を挙げる。「施設が使いやすく、馬がみるみる変わってきたのが分かった」と言うくらいなのだから、相当なのだろう。

　菊花賞のスマイルジャックと、ベンチャーナインの結果次第では、関東馬の新たなＧ?調整法が確立されそうだ。

（美浦時計班・佐野裕樹）

2008年10月22日