馬三郎25時

玉川祝

過去に話題の“あの人”と遊んだことがあります…

　もう２４?５年前のことか。当時在籍していた獨協大学の軽音楽部の先輩に「明日、テニスに行くからな。メンバーが足りないからお前も一緒にこい！」と半ば強制的に連れていかれたことがあった。集合場所に行くと、見知らぬ青年がいて先輩に紹介された。

　「一緒に活動しているんだけど、他にも白竜のバックバンドにも参加していて、すごい才能を秘めている人。この若さにして六本木のマンションに住んでいるんだぜ。名前は小室哲哉さん」…。そう、今週詐欺容疑で逮捕され、スポーツ紙の一面に載ったあの方だ。ＴＭネットワークでデビューする以前のことで、もちろん知名度は全くなし。こちらも「よろしくお願いします。手は抜きませんよ?」…なんて軽口を叩けたものだった。

　それ以来、会話することはなかったが、一緒にバンドを組んでいた先輩の関係（このバンドで世に出ることはなかったが…）で、若き日の小室氏のプレイは小さなライブハウスで何回か見ることはあった。当時から90年代を席巻したダンスミュージックが主体で、スリーコード好きの私にとっては好みではなかったが、その音楽は新鮮であり、斬新であったのはよく覚えている。

　その後のブレークは皆さんの知っている通り。「たった一度とはいえ、あんなビッグな人と過去に遊んだことがある」というのが、私の自慢話のひとつだった。それだけに今週の出来事は実にショック…。日本のミュージックシーンに革命を起こした人だけに、心の底から再起を願っている。

　騎手の世界でも若くして成功し、庶民には考えられないような稼ぎをする人間は大勢いる。その使い道については雑談の中でよく出てくるが、ひと昔前みたいに“夜の街に落としまくる”強者は本当に少なくなった。無駄金は使わず、英会話の学校に通ったり、体のケアにお金をかけたりするのが大半だ。

　もちろん貯蓄もバッチリしているとのこと。これがいいのか悪いのかは分かりませんが、とりあえず詐欺にかかることはあっても、かける心配はなさそうだ。

（美浦想定班・玉川　祝）

2008年11月09日