馬三郎25時

武山修司

トレセン内での怪現象を紹介します

　当コラムのタイトルは『トレセン探訪25時』…25時は午前１時、午前１時は幽霊が出る時間帯だ。無理なこじつけになるが、今回はトレセン内で起こった怪現象を紹介したい。

　美浦トレーニングセンターは昭和43年に用地売買契約が締結し、昭和53年に開場。某厩舎関係者によると「実際に見たわけではないけど、山を削り、沼を埋め立てて平地に整地したようだ。その際、昔からあった墓地やほこらを土の中に埋めてしまったというウワサがあり、よく幽霊を見たって聞いたね。うちの親父の厩舎では、ある馬房に入ると丈夫な馬でも故障したり、事故死が続発した。困って祈祷（きとう）師を呼んでお祓い（おはらい）をしてもらったが、読経中に錫杖（しゃくじょう）の頭部だけが吹っ飛び、数珠のひもが切れてボロボロと珠が落ちた。祈祷師もこんなに強い自縛霊は初めだって驚いていたよ」と開場当時の話をしてくれた。

　しかし、トレセンも今年で31年目。浄化が進んだおかげか、最近は心霊現象の話を聞かなくなったが、競馬記者に取りついている「馬券自爆霊」は元気に活動中だ。自己破産、消息不明になった先輩方も多く、この悪霊を排除するのは難しいようだ。「除霊しないと記者クラブを除名。賭け事は分相応に」を肝に銘じて生きていきたい。

（美浦想定班・武山修司）

2009年01月09日