馬三郎25時

後藤孝男

500勝へ自然体で着実に進む和田師

　底冷えする午前４時、坂路記者席に和田師がスッと現れた。馬三郎の読者で、歯に衣着せぬ意見をズバッと言ってくれる数少ない調教師である。

　夜が明けきらないというのに師は元気いっぱいだった。いままで眠たそうな素ぶりを一度も見たことがなく、いつも早朝から精力的に動いている。

　昨年は503頭（地方競馬を含む）をレースに出走させ、関東リーディングは13位、全国リーディングは39位だった。ある厩務員は担当馬を51回も出走させたという。単純計算で、毎週１頭を出走させていたということになる。

　現在、ＪＲＡ通算勝利数は?491?で、区切りの500まであと?９?に迫っている。

　「本当は昨年のうちに達成したかったんだけどね。まあ、あくまでもひとつの通過点だけど、早く達成したいものだね。今年は三浦皇成のように自然体でいこうと思っている。そうすれば、おのずと結果はついてくるものだよ」とニヤリ。

　そして今週の土曜、東京11Ｒの東京新聞杯にはトップガンジョーを１年２カ月ぶりに出走させる。06年のエプソムＣ、新潟記念を連勝した実力馬である。牧場で乗り込まれており、美浦に入厩してからはポリトラックと坂路で調整。どんな競馬を見せてくれるのか注目だ。

（美浦時計班・後藤孝男）

2009年01月30日