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馬三郎25時

森元要輔

厳しい環境でも希望に満ちた厩舎づくりを

 2月も半ばを過ぎ、春の訪れが近いことを感じるきょうこのごろ。競馬界では3月1日に開業予定の新規調教師たちが、準備に奔走している。ただ、美浦トレセンで開業する忙しさは、過去の先輩たち以上のものがあるだろう。なぜなら、今年は勇退されたり、馬房を自主返上する調教師が多く、新規厩舎はいきなりタフな条件下での船出となりそうだからだ。

 先日、南スタンドで「今年の新規調教師は大変ですね?」と新進気鋭のA師に問いかけると、現状を気にかけながら自分の開業当初の苦労話を話してくれた。

 「自分の考え方をスタッフに理解してもらうのには、本当に苦労したよ。厩舎の基礎をつくるのに、なんだかんだで3年くらいはかかったかな。正直、今思い出したくないことはたくさんあるね。でも、うちは幸い若い子が多く集まってくれたから、考えを浸透させるのは楽な方だったかもしれない。最近は自分のやりたいようにやれているし、牧場回りをする時間も確保できるようになった。これからはいい馬をどんどん仕入れていけると思うよ。だから今は、仕事が楽しくて仕方ないんだ。オレは心から燃えているよ」

 そう語るA師の目はうらやむほどに光り輝き、言葉の端々から仕事への熱意がヒシヒシと伝わってきた。

 年々、関東の厩舎を取り巻く環境は厳しさを増す一方だが、今年開業するすべての調教師が多くの困難を乗り越え、数年後にはA師のように、希望に満ちあふれていることを願っている。

(美浦時計班・森元要輔)

2009年02月19日

著者紹介

森元要輔

森元要輔

 美浦時計班。愛称は「ブタ」で25年間通ってきたが、最近は田中将大に似ていると言われるように。ようやく人として認められたようだ。他人より食費がかさむため毎日が正念場。天才タイプに出なかった、残念タイプのAB型。