馬三郎25時

森元要輔

クリスエスの再来になるはず！？

　「経験の積み重ねがあって初めて直感が働く」…。ＷＢＣの決勝戦。筆者は、イチローが難しいボールをファールし続けている姿を見て、彼の快打と日本のＶ２を確信した。打席で彼自身も同様の感覚があったらしいが、恐らく野球に長いこと携わっていた方なら、皆、似たような思いになったのではないだろうか？おのおのが築き上げた、豊富な野球経験がうずき、直感が働いた瞬間である。

　競馬記者をやっている以上、競馬でも未来が見える感覚を味わいたいものなのだが、馬を本格的に見始めて３年足らずの筆者には、まだ修行が足りないのか、このような「ゾーン」に入ったことはなかった。ついこのあいだまでは…。

　だが、ここにきてようやく直感が働いてきたようだ。その対象馬は土曜中山９Ｒ・山吹賞に出走するネオレボルーション。前走から１カ月ほどしか経過していないが、この中間は馬が目に見えて良くなっているように思えて仕方がない。クラシックで好勝負する馬はこの時季急激に変化すると言うが、同馬はまさしくこのタイプだ。思い起こせば、厩舎の大先輩であるシンボリクリスエスも、山吹賞を境に名馬への階段を一気に駆け上がった。ネオがクリスエスの再来だという妙な確信があるのだが、果たして…。もし勘違いだったら出直してきます。

　（美浦時計班・森元要輔）

2009年04月03日