馬三郎25時

城谷豪

好調の大橋厩舎には早くも２歳馬が入厩

　「おーいロンちゃん。スズカカルメンが出てくるから時計とってくれるかぁ」

　これは早朝５時にトレセンスタンドに響く大橋調教師の声だ。「そんな愛称で呼ばれてる記者がいるんや。誰のことなんやろ」と思っていると「なぁ?ロンちゃんてば。聞こえてる？」と先ほどより近い距離で同じ声。もしやと思って振り返ってみれば師が見ているのはオレだった…。

　ひょっとしてシロタニ→シロチャン→ロンちゃん？かなと想像しつつもスズカカルメン待ちしていると、「ロンちゃんが調教に出てるとすぐに分かるな」と師。「ボクのこと…ですよね？」と聞くと「他に誰がおんねん。ロン毛のロンちゃんやがな」。まあ理由はさておき、ローリングストーンズで洋楽デビューした記者にとっては?ロン・ウッド?みたいで悪い気はしないから良しとするか。ただ、ぼちぼちボクの本名も覚えてくださいな…。

　今年は３歳勢の勝ち上がりがよく、すでに11勝を挙げている大橋厩舎だが、早くも緑ゼッケンをつけた２歳馬が入厩している。中でもベルエール（父ファルブラヴ×母マイネコサージュ）は小柄で仕上げに手間取らなさそうなタイプ。同馬がデビューするころには昨年の勝ち星の15勝は軽くクリアしているはずで、さらにご機嫌な師と話が盛り上がりそうだ。

（栗東時計班・城谷豪）

2009年04月25日