馬三郎25時

森岡健一郎

人馬ともども快適な夏

　サマーシリーズも残すところ１週間。今年は異常気象の影響で気温35度を超えたのは数日間のみ。昼間トンボが飛んでいる今となっては、朝晩半袖でいるのが寒いぐらい。夏バテを覚悟していた当方にとっては拍子抜けした感じだ。これだけ涼しいと農家は大変だが、夏に弱いサラブレッドにとっては非常に過ごしやすかったに違いない。

　音無厩舎には暑さ対策用にエアコンが装備してあるが、中原助手は「一度も電源を入れることなく、使ったのは天井から吹き出るミストだけ。それも最近つけ始めたばかりで、今となっては大型扇風機で十分。毎年これぐらいの暑さなら、体調の変動も少なく調整がしやすいんだけど」と話していた。中原助手自身も「いつもはクーラーをかけっぱなしで寝ることが多く、この時季なると体中がだるくて仕方がなかったけど、今年はあまりの涼しさに気持ち良過ぎて朝寝坊をしてしまいそうになったほど」とのこと。例年とは違い、人馬ともども快適な生活を送っているようだ。

　先週の小倉出張で悲惨な目に遭い、早くも厳寒期に突入した当方の懐事情とは対照的に、トレセンは秋のＧ?シリーズへ向けて、これから熱気を帯びてきそうだ。順調にひと夏を越したであろう春の活躍馬が、どんな雄姿を披露してくれるか楽しみだ。

（栗東想定班・森岡健一郎）

2009年08月29日