馬三郎25時

武山修司

タナパク旋風再び

　今週行われるジャパンカップダートの目玉だったサマーバードが骨折し、出走を取りやめた。３冠最後のベルモントＳや真夏のダービーと言われるトラヴァーズＳなどＧ?を３勝。牝馬のレイチェルアレクサンドラには負けているものの、夏以降の成績は米３歳牡馬ではナンバー１といえるもの。予定をあけて阪神まで見に行こうと思っていただけに非常に残念だ。

　ならば注目は日本の３歳勢。クィーンスプマンテでエリザベス女王杯を逃げ切った田中博が乗るシルクメビウスだ。月曜に栗東まで足を運び、クィーンスプマンテの調教をつけた後に今週のパートナーの様子も見に行ったという。

　「厩舎に行ったらちょうど前にいたんですけど、スタッフの方もいい状態だよと言ってくれました。武蔵野Ｓの時は輸送で体が減っていたそうなので、前回が本来の姿。今回はある程度人気になると思いますが、いい意味でのプレッシャーを力に変えて一発狙っていきたいと思います」と力強く語っていた。ひと回り大きく、そして頼れる男になりつつある若武者の手綱さばきが楽しみだ。

（美浦想定班・武山修司）

2009年12月02日