世界の馬窓から

ここからさらに本領発揮!?ベルナルディーニ

　昨年、注目の新種牡馬として紹介したベルナルディーニは、最終的には米国の新種牡馬ランキングで３位という結果に終わった。

　しかし、ランキング以上に評価は高く、改めて世界中で注目を集めている。米国でフリゼットＳ（ＧＩ）を勝ったAZ Warriorを輩出すると、欧州でも伊グラン・クリテリウム（Ｇ?）を勝ったBiondettiや、英国でＧ?を勝ったTheyskens'Theoryといった活躍馬を送り出している。日本でも数少ない産駒からサーランスロットが勝ち星を挙げている。

　早い時期からの活躍に関係者たちは「ベルナルディーニ自身が晩成だったので、まさか２歳戦から、しかも世界中で活躍馬を送り出してくるとは正直思っていなかった」と驚きを隠さない。

　「もちろん能力があるから、配合次第ではクラシック戦線をにぎわせる馬たちも出てくるとは思ったが、それにしてもここまでとは驚いた。３歳春、むしろその後になって良くなってくるタイプが多いと思っていたからね。１世代だけなので未知数だが、スタートとしては申し分ないアピールとなった」（現地ブリーダー）

　現役時にはプリークネスＳを制しており、距離延長にも対応可能で「クラシックを獲る可能性は十分にある」と期待を集めている。

　数え切れないほどの種牡馬たちがひしめき合う米国において、一大勢力としてその地位を確立しているエーピーインディ系。多くの後継馬たちが存在する中で“本物の登場”と期待を集めたベルナルディーニは、世界中にその存在感を十分に示している。

2011年01月15日