世界の馬窓から

世界最大の１歳馬セールがより華やかに

　開催期間が２週間にも渡り、世界最大の１歳馬セールとも称される米国のキーンランド社セプテンバーセールが12日からスタートする。

　キーンランドのセールは、数々の世界的な名馬（日本ではアグネスワールドが有名）が取引されたことで知られるジュライセールもあったが、02年を最後にセプテンバーセールに吸収される形となった。ジュライセールと合体したことで、１、２日目に上場される選び抜かれた「ブック１」と呼ばれる馬は、米国１歳馬のエリートと呼べる存在だ。

　統一されて９年目となる今年は「ブック１」の頭数をさらに絞り込み、１、２日目については夜に開催する形に変わることになる。

　ある現地バイヤーによると「セレクトする馬を、今までの半分になる200頭前後に絞り込むことで、より客層を分けようということ。以前のジュライセールがそうであったように、夜にやるのは食事やお酒を楽しみながら、より社交的な雰囲気のなかで富裕層の金を引っ張り出したいからだろう。あくまで馬本位というバイヤーは、３日目から動くことになる」と説明する。

　日本人バイヤーについては「例年と同じ感じになるだろう」と言われているが、１ドル77円台という記録的な円高が背景にある。歴史を塗り替える可能性を秘めた原石が海を渡ってくることになるかもしれない。

2011年09月10日