世界の馬窓から

米国でハットトリック産駒の有力馬が誕生！

　昨年の欧州最優秀２歳牡馬に輝いたダビルシムを輩出したハットトリックに、米国からもう１頭注目の産駒が登場した。１月21日にガルフストリーム競馬場で行われたキトゥンズジョイＳ（芝1700ｍ・準重賞）を２馬身半差で完勝したハウグレートである。楽に先手を奪うと、父譲りの漆黒の馬体をはずませ余力十分に押し切った。

　米国の主流であるダートではないのでクラシックには直結しないが、ダビルシムの活躍により米国新種牡馬ランキングで５位に輝いたハットトリック産駒ということで、関係者から注目を集めている。「先行してそのまま押し切る強いレースぶりで、これからが楽しみ。ダビルシムだけでなく、ロシアやチリでも活躍馬を送り出しているし、種牡馬としての資質が高いという評価が出てきている」（某米国生産者）

　種付け料が一時期6000ドルまで落ち込んだが、今年は初年度と同じ１万5000ドルに回復。それでも種付け頭数の増加が見込まれ、これまで以上に良質の繁殖牝馬が集まると予想されている。今後さらなる活躍馬の出現が期待できるだろう。

　欧州だけでなく、父サンデーサイレンスの生まれ故郷でも活躍馬を送り出したハットトリック。日本にいるＳＳ２世、３世への注目度がさらに高まりそうだ。

2012年02月25日