松永篤

障害界のヒーローなる日は近い！？

　１頭の「ロマン馬」を紹介したい。美浦、郷原洋行厩舎のオープンガーデンという馬だ。

　何がロマンかと言うと、それは血統背景にある。同馬は父ゴーカイ、母ダンスフォルテンという血統を持つ。父のゴーカイは息子と同じく郷原厩舎に所属し、中山グランドジャンプ２連覇など障害界で一時代を築いた名ジャンパーだ。オープンガーデンはそのＤＮＡを受け継ぐ、超がつくほど貴重な産駒なのだ。

　現在、多くの種牡馬が存在する中、障害Ｇ?馬の産駒が競馬場で見られることはとても珍しい。オープンガーデンは現在４歳で、障害キャリアはまだまだ浅いが、ここにきて少しずつ素質が開花してきている。

　前走の東京ハイジャンプ（ＪＧ?）ではテイエムエース、キングジョイ、ミヤビペルセウス、コウエイトライ、エイシンペキンといったＧ?級メンバーがそろった一戦で、12番人気ながら３着と好走。初の重賞、格上挑戦でも引けをとらないことを証明してみせた。

　本格化はまだ先になるだろうが、相当のポテンシャルを秘めている予感。近い将来、偉大な父同様に息子のオープンガーデンが障害界のヒーローになる日を心待ちにしている。

（美浦想定班・松永　篤）

2008年06月26日