後藤孝男

若武者の騎乗に胸が高鳴る

　緑地に橙文字のゼッケンを着けたフレッシュな２歳馬が、ここにきて大幅に増えてきた。すでに500番をオーバーしており、もうすぐ600番に迫る勢いだ。まだ動きや仕草に若さを残している馬ばかりだが、来年のクラシックを目指して、早くも時計を出し始めた馬もいるほど。毎年のことだが、夏競馬が近いことを感じさせる。　

　日曜はブエナビスタが関東初見参。牝馬クラシック第２弾のオークスが行われる。２冠達成は間違いなしと見られているが、果たして“待った”をかける馬はいるのだろうか。

　20日の水曜日にはツーデイズノーチスの追い切りのために、武豊騎手が栗東から駆けつけた。坂路の２本目に騎乗したが、新鮮というよりもめったに見られない光景だけに、最後までその動きにクギ付けになってしまった。今週の美浦トレセンは、いつもと違った空気に包まれていた。

　クラシックを前にしても最近はあまり感動することがなくなってきてしまったが、今年のオークスにはデビュー２年目の三浦皇成騎手がサクラローズマリーで初挑戦する。ブエナビスタを相手にどんな競馬を見せてくれるのか、興味が尽きることはない。しばらくは破られないと思われていた武豊の新人勝利記録を、塗り替えた若武者の騎乗ぶりにも注目してみたい。

（美浦時計班・後藤孝男）

2009年05月22日