木村拓人

控えめな師がちょっと強気な軽ハンデ馬

　11月１日終了時点で26勝とすでに自己最高の成績を更新している勢司厩舎。特に２歳勢が元気で、５頭がデビューして３頭が勝ち上がり、ほかの２頭もすぐに勝ち上がれるような状態だ。

　好調の要因を聞くと「正直に言って、うちの調整方針は変わっていませんよ。馬の仕上がりに合わせてデビューさせているだけです。調教に耐えられなさそうな馬は調整過程でもいったん放牧に出しますから」といつも通りを強調する勢司師。

　今週は久々に重賞制覇をもたらしたヴィーヴァヴォドカがアルゼンチン共和国杯に出走。「近走は奮いませんが、はっきり言って力を出し切ってのものではありません。今回は軽ハンデですし、乗り代わりがいい刺激になれば面白いと思いますよ」と期待は十分。

　来週はトレジャーチェスト、ケニアブラック、スカーレットダイヤなど勝ちを狙える馬が大挙出走する予定で、この勢いなら年間30勝も目の前。「あまり大きく書かないでよ！」と、どこまでも控えめな師の勢いがどれだけ続くか注目したい。

（美浦想定班・木村拓人）

2009年11月05日