木村拓人

２億円に思わずニンマリ

　18日、ＪＲＡが11年から『５重勝単勝式』馬券の発売を発表した。当面はインターネットだけで発売する。そして、的中者ゼロの場合はキャリーオーバーとなり、100円あたり２億円の配当が上限となる。これ以外の詳細は発表されていないが、最大２億の配当と聞いて、思わずにんまりとしてしまったのは筆者だけではあるまい。

　少し前に『クイックピック』が始まったときは、「馬券は考えて買うべきものだろう。こんなものは邪道だ」と思っていたが、この重勝式を見据えての導入だったのなら納得がいく。

　億を超える配当となれば、キャリーオーバーが増えれば売り上げが上がる『ｔｏｔｏ　ＢＩＧ』のように、「とりあえず買ってみようか」という人もきっと増えるはずだ。ならば、少しでも窓口は広くしておくべきで、初心者でも買いやすい『クイックピック』はなおさら必須だろう。だが、それならば既存の競馬ファンしか入っていない『Ｉ―ＰＡＴ』だけの販売では、新規の開拓という意味合いは弱くなる。コンビニとまでは言わないが、せめてウインズでは買えるようにしないと、新規のファンは買いづらくなってしまうと思うのだが…。

　導入までまだ１年強もある。『５重勝単勝式』が今後どのように進展していくのか、注目したい。

（美浦想定班・木村拓人）

2009年11月20日