塩手智彦

縁のある新人騎手のデビューが楽しみ

　今年３月のデビューを目指している騎手候補生は東西で６人（美浦４人、栗東２人）います。彼らは昨年の春から秋にかけて厩舎での研修期間があり、取材担当をしている和田正道厩舎に所属予定の西村太一君とは、調教をつけた馬のことなど、何度も話す機会がありました。

　そんな彼だけに東京や中山での模擬レースが行われるときは欠かさず応援していましたが、私の目の前での勝利はまだありません。ただ、不思議なことに、彼が自ら勉強のため競馬場に手伝いにくる時は和田道厩舎の馬がよく勝ちます。人気馬だけでなく人気薄の馬の勝利もあり、もしかして彼はとんでもない勝負運を持っているのでは？とひそかに思っています。

　先週の日曜日に久しぶりに競馬場で彼と会う機会がありました。「今は勉強することが多く、忙しい毎日ですね。中山は競馬学校から割と近いので、来れる日はほとんど来ています。生の競馬を間近で見て勉強できるので、とてもためになります」とこちらが感心するほど勉強熱心。「同期も結構来ていますが、その人たちに負けないようにもっともっと頑張っていきたいです」と力強く話してくれ、熱いハートを感じました。勝負運？と熱い心を兼ね備えた太一君の今後が楽しみです。

（美浦想定班・塩手智彦）

2010年01月22日