「予想」と「枠順」のジレンマ

　馬の能力差で競馬が決まるなら、予想をする方も楽。ただそこに天候や馬場状態、枠順、関係者の思惑（戦法など）が大きく影響するからやっかいだ。

　当然、金曜＆土曜朝の枠順発表はＧ?にかかわらず気になる。木曜日の出走馬確定後から予想が始まり、夜には出稿するパターンが専門紙系のスタイル。当然そこに枠順を加味した予想が入る余地はないが、それではどうしても予想の質が落ちてしまう。

　土曜日の後半レースをラジオ関西の「パーフェクト競馬」で解説させてもらっているが、紙面予想とは違う買い目を発表することがたびたびある。直前のパドック気配も大いに影響しているが、馬の脚質だけではなく枠順が展開をつくっている面もあるだけに、仕方ないと割り切ってはいるが、心の奥では何かやりきれなさも残る。

　枠番発表前の取消が多いとは思えないだけに、ＪＲＡには木曜に枠番確定をした出走表をぜひとも出していただきたい。前々日発売のあるＧ?では行っているだけに、せめてＧ?だけは全レース同じようにならないものか。予想のクオリティーが上がり、それを参考にするファンが納得できる馬券を購入できるはずだ。

（栗東調教班・吉田順一）

2012年12月07日