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どこまで差を詰めればいいのか

 JRAは今年から「走行妨害がなければ被害馬が加害馬に先着していたと裁決委員が判断した場合、加害馬が被害馬の後ろに降着する」というルールに変更。新ルールへの変更に当たり、昨年から競馬場のモニターなどで映像を流し、告知(HPにも掲載)を行ってきたが、今回の事象はまさにその映像そのものである。

 走行妨害があったのが残り1Fを過ぎてすぐの地点。既に脚色が衰えていたゲシュタルトはかわいそうではあるが、不利がなくても先着は不可能だっただろう。だが、トランスワープの方はそこから立て直して再加速し、最終的に勝ち馬と1馬身1/4差まで詰め寄ってきた。

 人によって考え方は違うだろうが、不利を受けた地点での差、不利を受けたことで広がってしまった差、そして再加速してから詰めた差を考えた場合、筆者はトランスワープが勝っていた可能性は十分にあったのではないかと思っている。しかし、裁決委員はそうではないとの判断を下した。審議ランプをつけず、ものの数分で(その後、異議申し立てがありランプは点灯)。どういう判断で「先着できなかった」のか、詳しい説明もなく、ただ「被害馬が加害馬より先に入線したとは認めなかった」とアナウンス(今年から導入された裁決レポートも同内容)が流されただけ。では一体、どこまで差を詰めれば先着できたと判断されるのか。そのあたりの詳細な説明がないと、批判が尽きることはないだろう。

 そもそもクラスが上がれば上がるほど実力は拮抗するわけで、しかも中山のような直線の短いコースでの不利は致命的。これではラフプレーが「やり得」になってしまいかねない。騎手への制裁をより厳しく科すとはいえ、G?ともなれば賞金や名誉を得るために制裁を覚悟で実行する者が出る可能性もゼロではないはずだ。

 まだまだ書きたいことはヤマほどあるが、最後に重大な事故の発生とさらなるファン離れが加速しないことを心の底から祈っている。

(栗東厩舎班・赤木俊介)

2013年01月26日