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腕利き厩務員さんとの“絆”

 記念すべき第80回のメモリアルダービーはキズナが快勝。同馬を担当する田重田厩務員は、アーネストリーも手がけていた名厩務員である。やはり走る馬は、自然と腕利きのところに集まるものだ。

 今回の東京競馬場到着取材のとき、1つ気になったことがあった。長距離輸送を終えたばかりのキズナを、田重田さんは水を使って洗っていなかったのだ。「洗わないよ。かわいそうでしょ」。よほど多量の汗をかいた場合を除いては、ほぼブラッシングのみで仕上げるそうだ。

 「洗うと体温を奪うからね。ブラッシングで毛穴を刺激するのも馬にとってはいい。それにこっちとしても、洗うよりも馬体の異常を発見しやすいんだ」と理由を説明してくれた。全体の取り決めとして洗わない厩舎もあるようだが、佐々木厩舎においては田重田さんだけだとか。「ブラシで十分、きれいになるよ」。そう誇らしげに笑う仕上げ人の横で、確かにキズナはピカピカに輝いていた。

 今回、パドックで最も手入れが行き届いた馬の厩務員に贈られる「ベストターンドアウト賞」は獲得できなかったが、「次に出るときは、(毛を刈って)馬体に?絆?って書こうかな」とニヤリ。次は…秋の凱旋門賞か。ロンシャンの空の下、世界一の厩務員として賞美される姿が見られるかもしれない。

(関西デイリー・長崎弘典)

2013年05月28日