秋の最高峰を見据えた戦い

　史上最高レベルの出走馬と評判の宝塚記念まであと11日となったが、今年はさらに注目を集める一戦が、秋のフランス・ロンシャン競馬場で開催される。言わずと知れたヨーロッパの最高峰のレース・凱旋門賞だ。日本からは宝塚記念に出走予定のオルフェーヴル、ジェンティルドンナに加え、今年のダービー馬キズナが出走予定だが、先週イギリス最大手のブックメーカーであるウィリアム・ヒル社からオッズが発表された。オルフェーヴルは並み居る強豪を抑えて堂々の１番人気で単勝６倍。ジェンティルドンナは４番人気の１１倍。キズナは８番人気の１５倍である。

　これが高いのか低いのかは別として、１日のイギリスダービーを勝ったルーラーオブザワールドが７倍の２番人気で、２日のフランスダービーを勝ったインテロが８倍の３番人気。昨年のイギリス２冠馬キャメロット、これを５月２６日のタタソールズゴールドカップで破ったアルカジーム、11年のブリーダーズカップターフなどＧ?６勝のセントニコラスアビーの３頭が同じ１３倍の５番人気なのだから、いかに日本馬がヨーロッパで注目されているのかがよく分かるオッズだ。

　今回の宝塚記念は凱旋門賞の壮行会の意味合いもあると思う。熱戦を期待する以上に、秋の飛躍を期待したいところだ。

（栗東調教班・竹原伸介）

2013年06月12日