サクラゴスペルが秘策で頂点奪取

　秋のＧ?シリーズがスタート。ここから暮れの有馬記念までＧ?が１２戦続くが、その先陣を切ってスプリンターズＳが行われる。出走馬１６頭中、関西馬が１３頭、関東馬が３頭。美浦所属の私としてはやや寂しさを感じるが、担当厩舎である尾関厩舎のサクラゴスペルは絶好調と言っていい出来だ。

　春の高松宮記念では４着だったが、さらに精神面での成長を遂げ、次走の安田記念では千六でもしっかりと折り合って、０秒４差の５着に好走。朱鷺Ｓからの始動も師がスプリンターズＳを最高の状態で使えるように逆算したもので、その思惑通りに素晴らしい仕上がりにある。

　前走からのレース間隔を十分に取れたことで、心配のひとつであった夏負けもなく、先週、今週のケイコでは素晴らしい動きを披露。それに今回は陣営が温めていた、もうひとつの秘策である“ブリンカー着用”で臨む。先週の美浦Ｗでの追い切りで着用し、鞍上も感触を確かめた。

　あともう一歩でＧ?獲りが見える現状。最高の状態、ベストの中山の芝千二、前走からの斤量減と、ここが大きな勝負どころ。ブリンカーであともうひと押しが加わればＧ?奪取も夢ではない。

（美浦厩舎班・塩手智彦）

2013年09月29日