憂うつなゼッケンの総入れ替え

　毎年10月の１週目の水曜日は憂うつになる。原因は栗東トレセンに所属する約4000頭の調教ゼッケンが、一斉に変更されることだ。栗東では１月から９月まで、２歳は緑地に白文字。３歳は黒地に白文字。古馬は白地に黒文字のゼッケンを着用している。ところが１０月からは２歳が黒地に白文字となり、３歳と古馬が統一されて白地に黒文字となる。それまでに覚えていたゼッケン番号はすべてパーになってしまうのだ。

　３歳や古馬に関しては馬の姿かたちや厩舎や馬装などで、ゼッケンが分からなくても対応できたりするのだが、２歳馬になるとまだそこまで覚え切れておらず、目の前で何の馬が追い切りをしているのかさえ分からない場合がある。

　加えて今週から京都、東京、新潟の３場開催で出走予定馬が１．５倍。昨日の朝の１時間では、追い切り頭数が先週の２割増しになってしまった。

　先週のスプリンターズＳから秋のＧ?シーズンに突入したが、華やかな舞台裏で競馬記者は人知れず苦労しているものである。

（栗東調教班・竹原伸介）

2013年10月03日