開催場所が変わっても…

　季節も秋から冬に突入し、暦もきょうで１２月。今年も残すところあと１開催を残すのみとなった。ご存じの通り、朝日杯ＦＳは来年から舞台が中山から阪神に変わり、関東で行われるのは今回が最後となる。

　グレード制施行により１９８４年にＧ?に格付けされ、２歳王者の覇権を争う位置付けとされてきた。コースの形態上、圧倒的な外枠の不利があり、まぎれが多々あると言われ続けてきた舞台で昨年の覇者ロゴタイプが皐月賞をＶ。クラシックに直結したのは１９年ぶりのことだった。

　過去はスターホースの登竜門としてたくさんの歴史が刻まれてきたものの、近年はラジオＮＩＫＥＥＩ杯組に勢力が集中する傾向や、休養を挟むローテーションが主流。２歳チャンピオン決定戦に疑問符が付いていただけ、レース体系の改革は賛同できるが、やはりマイルという距離の縛りが気がかり。場所が変わっただけで結局は同じ軌跡を歩むことにならないのを一競馬ファンとして願う。

（美浦調教班・石堂道生）

2013年12月01日