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地方の枠を飛び越えたパイオニア安藤勝が引退

 安藤勝己騎手が1月末で引退した。地方時代からその名は全国に知られており、トミシノポルンガやフェートノーザンでは、当時はまれだった他地区への遠征で主要重賞を制覇した。個人的に忘れられないのが、89年の第1回ブリーダーズゴールドカップ(札幌競馬場)だ。

 地方最強と言われていたフェートノーザンは、同日に地元の中京競馬場で行われた名古屋市制100周年記念競走の目玉だったが、吉田秋好調教師と安藤勝騎手が「地方競馬の将来のために、全国交流競走を盛り上げたい」と遠征を決意。3角で前が詰まり大きく後退したものの、そこから馬群を縫うように進出して見事な差し切り勝ちを決めた。その?アンカツ・マジック?は北海道のファンや馬産地関係者をしびれさせた。

 02年に創設された「20勝ルール」で03年からJRA移籍を果たしたが、それは前年の受験失敗で「アンカツを落とす騎手免許試験なんてナンセンス」と大きく騒がれたことで、安藤騎手のために設けられた新ルールだった。このルールを利用して岩田、小牧、内田博騎手も移籍を果たしたのだから、安藤騎手はプロ野球界の野茂英雄投手のようなパイオニアだった。

 最近で印象に残っている馬はやはりダイワスカーレット。全12戦に騎乗してパーフェクト連対を果たした。その初子に騎乗することが夢だったが、54キロでの騎乗が厳しくなっており「無理に減量しても、かえって馬に迷惑をかける」とダイワレーヌへの騎乗は断念した。引退を決意した裏にはデビューを見届けた安ど感もあったのかもしれない。

 デビュー2戦は6、7着に敗れているが、牧場時代から仕上がりが遅れていたこともあり、ある程度予想されていた結果だった。父チチカステナンゴも初勝利はデビュー5戦目で、産駒も昨年の2歳リーディング35位と意外に奥手なタイプ。安藤騎手をねぎらう初勝利の報告は間もなくできることだろう。

2013年02月01日