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テスコボーイ系をつなぐ使命グランプリボス

 メジロ牧場の解散に続いてサクラバクシンオーの死亡と、馬産地にショッキングなニュースが続いている。経営不振による解散と病気による死亡でその原因、要因は大きく違うが、その結果はオールド競馬ファンや老舗の牧場関係者に、時代の流れの厳しさを感じさせる結果となった。

 メジロ牧場は生産者にとっての理想型だった。自家生産種牡馬、繁殖牝馬を重用し、生産馬を売却せずに自ら走らせ、賞金で経営を行っていく完全オーナーブリーダーシステムは、誰もがあこがれていた。だが賞金のみが収入という不安定に見える経営では、銀行からの融資も受けられない。活躍馬が続出している時期ですら決して楽ではなく、何度か破綻がうわさされたことがあった。

 自家種牡馬を重用したのは、生産費の中で最も負担の大きい種付け料を軽減する目的もあった。あらゆる努力でこれまではギリギリ黒字を計上してきたが、目立った活躍馬が出ていないことよりもむしろ、JRAの売り上げ減少で各種手当てが削減され続けていることが致命傷となった。

 サクラバクシンオーは近代日本競馬の祖となった大種牡馬テスコボーイの血を父系に残す貴重な存在だった。「同系の種牡馬は日本人が全て買い占めた」と言われたほど一世を風靡(ふうび)したプリンスリーギフト系は、唯一父系をつないできたテスコボーイ系もトウショウボーイ系が途切れて、サクラユタカオー系だけになっていた。だが同系のエースが死亡して残るはエアジハード、トゥナンテと、サクラバクシンオー産駒のショウナンカンプ、サブミーカーのみだ。

 今週のNHKマイルCにはサクラバクシンオー産駒グランプリボスが出走する。この時期に世代トップのG?2勝目を挙げれば種牡馬としての価値も大いに高まる。テスコボーイ系を継承する存在として、馬産地からも大いに注目を集めることになりそうだ。

2011年05月06日